先日(2021年11 月)に椙山女学園大学の生活科学部生活環境デザイン学科の滝本研究室に伺いました。
椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 (sugiyama-u.ac.jp)
デザイン系の大学というと皆さんはどのような活動を思い浮かべますか。絵の具の付いた服を着ながら一心不乱に絵画を描いたり、マウスを操作してパソコンに向かう姿でしょうか。あるいは「あれがかっこいい」「もっとこのようにすれば素晴らしい作品になる」など同級生とデザイン談義をすることでしょうか。確かにそのような学生さんをデザイン系大学でよく見かけます。
しかし4年間制作だけしているわけではありません。英語などの勉強もあれば、デザインに関する様々なことを座学で学ぶこともたくさんあります。そして大学と名が付いているので研究もします。製品や作品等のイメージに関する調査のようなものであったり、使いやすさや分かりやすさを科学的に評価することなど様々なことがあります。
いくつかのデザイン系の大学(学部)にお邪魔してきましたが、デザインの研究に関しては大学によって取り組み方が違っている印象です。椙山女学園大学は研究に力を入れている大学の一つです。滝本研究室では椅子の座り心地を客観的に評価する研究であったり、障害を持っている人にも使いやすい道具を生み出すための研究など、人間の生活に密接に関わる内容を研究しています。
研究室の学生さんも優秀で、片手だけで使えるようにした化粧道具などをウェルフェア(福祉や医療に関する展示会)に出展していたり、研究成果を学部3年生(!)がデザイン学会で発表していたりと、とても頑張っている様子をお聞きできました。
下記で学生さんが取り組まれた卒業研究を見ることができます。
椙山女学園大学 生活科学部 生活環境デザイン学科 卒業研究紹介 (sugiyama-u.ac.jp)
学生が授業で勉強するという、片麻痺の状態や妊婦、高齢者の体の動きを擬似体験できる装具を使わせていただくこともできました。社会は若くて元気な20歳前後の人だけではなく、いろいろな人が集まっていることを自分自身で体験してみることで、新たなデザインのヒントに気づくことが出来そうですね。
扉画像:Jens P. RaakによるPixabayからの画像